スウォッチ

1970年代初期まで、時計は伝統と技術を誇るスイスの一大産業でしたが、70年代後半、日本製クオーツの出現によるアジアからの攻勢に伴い、スイスの時計産業は大打撃を受け、多くのブランドが窮地に立たされました。スウォッチの創業者であるニコラス・G・ハイエックは、斬新な発想力と柔軟なアイディアによって、スイスメイドの伝統とクオリティを維持しながらも、「プラスティック」という素材を用いて51パーツで構成された腕時計「スウォッチ」を開発。手頃な価格と「ファッションウォッチ」という新しい概念で、1983年3月1日の衝撃のデビューと同時に瞬く間に世界を席巻しました。「スウォッチ」はスイスの時計産業界の窮状を打開し、復興に大きく貢献した救世主なのです。

「時計をいくつも持ちながら、服装や場所、シチュエーションに合わせて洋服のように着替える」というのがスウォッチのコンセプトです。毎シーズン発表されるコレクションは幅広い選択肢とデザインで世界のファンを魅了し続けています。また、スウォッチはブランド発足当時からアートやスポーツといった文化的側面を重要視し、時計との融合を図っています。

アート面では上海にあるSwatch Art Peace Hotelを所有。世界中のアーティストを呼び集め、現代アートに特化した独自文化の環境を経験してもらうプログラムを実施しています。選ばれたアーティストは3ヶ月から6ヶ月間ホテルに滞在し、ホテルの専用フロアに設けられたワークショップ・スタジオで制作活動を行うため、スウォッチがその活動をサポートしています。

スポーツでは国際大会のオフィシャルスポンサーやアスリートのサポートを数多く実施。サーフィンやスノーボード、BMXといった様々な競技に力を注いでいます。

「フリック フラック」は、楽しく時計の読み方を覚えられるように開発された子ども向けの腕時計です。

スウォッチは常に時代を見つめ、自由な発想力と斬新なアイディア、そして最新のテクノロジーとデザインで、時計界における新しいトレンドを創造し続けています。